やる気が出るきっかけ

「あ、やってません・・・」

ある日の塾での出来事。宿題確認の瞬間です。宿題/自習を家でしっかりやってくる生徒は、多くはありません。しかし、塾の時間以外でいかに勉強できるかが、学力向上の鍵なので、なんとか自習意欲を高めたいものです。

巷では、様々な方が「勉強をやる気になる方法」を提唱しています。しかし、僕は魔法のような、画一的な方法は思いつきません。そんなものは所詮人それぞれだと思っています。そこで、まずは自分が勉強のやる気を上げた経緯を振り返ってみます。

きっかけは、中学生になって最初の定期テストでした。

小学校のテストは正直簡単で、大して勉強せずとも十分点は取れていました。その油断から、中学のテストも舐めてかかりました。結果は平均点以下のものが大半。中には赤点もありました。

「ヤベェ・・・(笑)」

点数の近い友達と結果を見せ合い、笑っていました。ところがその夜、その点数に対する父のリアクションが予想外だったのです。

「そうか、次頑張れよ〜」

言葉はいつも通り朗らかで優しいのですが、少し違和感がありました。実際は、かなり落ち込んでいたらしいです。後日母から聞かされました(笑)

当時の僕は、「悪い点数を取ったら親に叱られる」というなんとなくのイメージを持っていました。しかし、まさかの本人より落ち込むというリアクションが飛んできたのです。母いわく、「もっとできると思っていた。」とのことです。それを聞いて、僕は大きく2つの思いがありました。

1. なんで勝手に期待値上げとんねん

2. 上等だ、父さんより賢くなるわ

そこから参考書を選んで買ってもらい、1日決まったペースで勉強するようになりました。公立中学のテストなので、ほとんどが単発な知識で突破できるものです。シンプルでガムシャラなアウトプット練習で、学年の上位にまでたどり着けました。

僕の場合は、「下に見られたりすると燃える」タイプだったんだと思います。そのトリガーをたまたま引けたから、当時はやる気を出せました。そこに深い教育論などありません。

あさぬま塾の生徒も同様です。やる気を出すきっかけは、個々の生徒によって異なるはずです。例えば、雑学などの知的好奇心は強いけど、目の前の問題を処理することは大嫌いという生徒がいたり。逆に、計画を細かく立ててコツコツ進めることが好きな生徒がいたり。

学校の勉強のサポートも大切ですが、それ以上に、本人のやる気に火をつけるトリガーを探すことにも力を入れていきたいものです。

それでは。