現代文のよくあるパターンを意識する
今回は、現代文の評論(中学生なら「説明文」)について、意識すると役に立つ情報をご紹介します。
私はもともと現代文が苦手でした。
・傍線の近くを読んで答える
・文章の最後に結論が書いてある
・「しかし」などの接続詞をチェック
このような小手先のテクニック?だけ意識して問題を解いていましたが、適当な読み方のまま大学受験を迎えてしまいました。
そうして現役時代はセンター試験(現在は共通試験)が8割程度・・
目標とする9割には届きませんでした。そして志望校の一橋にも落ちました。
しかし、浪人した際、予備校や参考書で基礎的な読解を学び、以降はスムーズに評論を安定して解けるようになりました。その際はセンター試験も9割は取れ、一橋や早慶にも合格できました。
現代文には一定のパターンがあります。
これを把握することで、苦手な方でもある程度読みやすくなるはずです。
今回はそんな文章のパターンを紹介します。
※読み方の意識については以下の記事をご覧ください。
1. 筆者は一般の人々とは違う立場をとる
これは非常によくあるパターンです。
正確に言うと、「一般の人々が持たない観点」で話を展開します。
考えてみれば当然です。
「文明が発展し、社会は便利なものであふれかえっている。」
こんな話で終わったら、そりゃそうだろ!と読者が思うだけです。評論になりません。
そこで、ここから少しひねった見方をするはずです。
例えば、
「便利なものが多はずなのに、かえって人は時間にも心にも余裕がなくなった。」といった話です。
一見メリットだらけに思えるようなことについて、あえてデメリットを指摘する。そんなパターンを警戒しましょう。
2. 原点に回帰する
時代の変化に触れる文章の場合に、よく見られるパターンです。
- 昔は〇〇な考えが主流だった。
- 近代以降、〇〇な考えは間違いであるとして、△△な考えが浸透した。
- しかし△△な考えは〜な点で間違いであり、結果として〇〇の考えが正しかったのである。
こんな流れです。
これは先の「1. 筆者は一般の人々とは違う立場をとる」というパターンとも取れます。
「一般の人々は△△の考えだったが、筆者が〇〇を肯定する」というパターンです。
2010年センター試験 評論
— あさぬま塾@福岡市東区美和台 (@asanuma_juku) December 12, 2023
A:差を利益の源とする「ヴェニスの商人」
B:Aを否定し、労働を利益の源とする「産業資本主義」
C:Bの後、情報を商品とする「ポスト産業資本主義」
情報は「差」そのもの。
CはAと似た考え。
当初のキーワードAが普遍的なことを示す流れです。#高校国語 #現代文 pic.twitter.com/iMIq0IlghB
3. ある関係性を、他の物事にも当てはめる
最初に本題に入らず、まずは分かりやすい例から述べ、ある関係性を説明します。
その後、本題にもその関係性が当てはまるという風に述べるパターンです。
例えば、以下のような「絵/命への考え方」の評論です。
最初に水墨画を用いて、日本と西洋の考え方を対比的に述べます。
その後、命についても同様の比較ができることを述べる文章です。
「AとBの関係」≒「CとDの関係」
というように、数学のような記号でメモしながら読むと理解しやすいです。
以上が今回ご紹介したパターンです。
もちろん、このパターンに収まるほど現代文は単純ではありませんが、まずは簡単に内容を把握する意識で文章と向き合ってみましょう。
YouTubeで現代文のパターンを紹介しているので、ぜひご覧ください。