『ロイヤル英文法』を大人になった今読むと楽しい

最近、高校英文法の勉強の一環で『ロイヤル英文法』という参考書を読んでいます。
辞書のように分厚く、各単元ごとの理屈を詳細に説明してくれる本です。
・多くの受験生が避けがちな文型(S, V, O, C など)の話
・「二重限定」といった、あまり聞かないような文法事項
これらを網羅的に解説しているので、根拠や理屈を理解したい場合には役立ちます。
・・・しかし!
「受験を乗り越える分には読まなくても良いかな」と思います。
受験英語は、細かい用語を把握することよりは、「頻出の単語・フレーズ(熟語)を抑えて大まかに設問文を把握できるか」ということの方が問われます。
そのため、『ロイヤル英文法』のような辞書的参考書は、
・英文法の全体像をしっかり理解したい人
・あるいは将来的に英語を専門的に使いたい人
には向いていますが、「時間が限られている受験生」にとっては優先順位が低いと言えます。
もちろん、文法の細かいニュアンスを知ることで長文の精読力が高まり、難関大の問題に対応できるといったメリットはあります。ですが、それは「余裕がある人」の勉強法です。
それよりもまずは、
・よく出る単語・文法事項を確実に押さえる
・英文を何度も読み、意味のまとまりごとに解釈できるようにする
・問題演習を通して、知識を使える形にする
といった、シンプルで実践的な学習の方が効果的です。
『ロイヤル英文法』は“英語の世界の深さ”に触れるには最高の一冊ですが、“受験の最短ルート”ではないでしょう。
受験生の方は、間違っても「英語辞書を読み込むなどのパワープレイ」に走らないように気をつけてください。