【現代文】2024年度 山形大学『ナウシカとニヒリズム』読み方解説
高校現代文の授業で、山形大学の過去問を扱いました。

2024年 山形大学 評論『ナウシカとニヒリズム』(重田園江)
文章の「読み方」の確認と、それぞれの設問のポイントを解説しました。
今ならパスナビから無料で閲覧できるので、ご興味のある方はご覧ください。
読解の流れ
この文章は、冒頭からニヒリズム(虚無主義)をテーマに挙げていることが読み取れます。
ニヒリズムとは、「あらゆる物事を無意味とみなす姿勢」を指します。
「ニヒルを気取る」という表現を聞いたことがある人も少なくないでしょう。「ふっ。こんなくだらないことしやがって、馬鹿な奴らだ。」みたいに冷笑するイメージです。

まずは一般的なニヒリズムの意味を説明し、そこから派生する2つの考え方を挙げています。
そして、後に筆者の考えるニヒリズムの意味が述べられます。
この文章に限らず、このような話の流れは頻出です。
① 一般論
② それに反する、または新しい筆者の見解
一般論が述べられた段階で警戒しても良いと思います。
本文では、ニヒリズムへの考えを比較して『風の谷のナウシカ』のキャラクターに当てはめていきます。
すなわち、文章の核(キーワード)となるのは、複数あるニヒリズムに関する考え方です。
・生きる意味を否定しつつ現実世界と向き合う人
・現実と向き合うことを恐れて逃避する人
・筆者の考えるニヒリズムに抗う人
などなど。
あさぬま塾のブログでは度々言及していますが、こういったキーワードをチェックして比較しながら読み進めることがおすすめです。
本文では、一般論のニヒリズムから派生した考えが2つ登場したため、それぞれを「A」「B 」と分けておきます。
そして、筆者の考えるニヒリズムの姿勢を「C」とおく。
このメモ書きを続けるだけで、
「この部分はBの話だな!」
「この部分はCの良い点を述べているな。」
といった風に抽象化して分析できます。
大切なのは、「大まかに把握 → 設問に応じて細かく分析」という読み方です。
この意識だけで、現代文は得意になっていきます。
以下のnoteもぜひご覧ください。
現代文の読み方について、さらに細かく丁寧な解説をしております。

