福島大学 学校推薦型選抜 小論文の対策|授業日記

本記事では、福島大学(行政政策学類)学校推薦型選抜 小論文の授業を振り返ります。

現代文のような課題文を読んで、内容理解を問う設問がメインです。

その他、内容の要約やテーマに対する自分の意見を述べる設問が課されます。

普段の授業では過去問を演習するのですが、著作権の関係で課題文が公開されていない年度が多く、類題を作成して授業を行いました。

類題の選定

大学入試過去問から、福島大学の課題文の傾向に沿ったものをピックアップします。

福島大学 行政政策学類の課題文は、人権・環境問題・その他社会の事象に関するテーマが出題されています。

そのため、これらのテーマを扱う現代文を類題の候補としました。

該当テーマを扱う現代文は、自分の記憶をたどるには限界があります。そこで、Chat GPTで候補検索をします。

このように、ある程度は該当する過去問を絞ることができます。

そこから、実際に文章に目を通して類題を決定しました。

設問の作成

福島大学の設問は3問構成です。

ここ数年の傾向は、(1)と(2)が200~300文字程度、(3)が400~500字程度です。

それぞれ、文章の傍線部に対する理解や意見を記述します。

類題の文章に決定した文章を読んで、意味段落が重複しないように傍線部を3つ設定します。

2024年度 九州大学の問題を用いた際は、以下のような設問を設定しました。

<問一>

第6段落(1ページ目右下)「現在の人権理念は、これらの人道主義的な観念を超えたものである」とあるが、筆者がそのように述べる理由を説明しなさい。(200字以内)

<問二>

第14段落(2ページ目左下)「これらの不都合」とあるが、どういうものだと筆者が説明しているのか、述べなさい。(200字以内)

<問三>

最終段落「ナラティブ構成」の役割について、ハントの主張を引用している筆者の説明を要約しなさい。また、筆者の説明で特に注目する点を一つ明示し、その観点に注目する理由も述べなさい。

(400字以内)

これを事前に生徒に送り、授業前に回答を提出してもらいます。

授業ではそれを添削しつつ、課題文の読解方法を解説しました。

必要な能力

科目は小論文ですが、極めて現代文に近い問題です。

そのため、記述の能力だけでなく、読解能力が重要になります。

・話題とキーワード

・筆者が主張する内容

・独特な表現に対応する説明

などを適切にテンポ良く把握し、文字数の多い記述問題に時間を残さないといけません。

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授業では、文章の理解度を確認するために、意味段落ごとに解釈を尋ねていきます。

厳しく見ると、キーワードの区別や、内容説明の要素の見落としなどが確認できます。

例えば、「自然権」と「普遍的人権」の役割を混同といったことが見られました。性質が近いものでも、筆者が明確に区別している場合があるので要注意です。

これらの解釈を修正しつつ、見落としが生じにくくなるメモ書きなどを補足しました。

以上のような流れで小論文の演習を行なっております。

試験本番まで残り少ないすが、急ピッチで演習を重ねてレベルを引き上げていきます!

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