受験は満点を狙うもんじゃない

学生時代に、都内で家庭教師をしていたある日のこと。

授業後に生徒のお母さんが僕に見せたのは、テーブルいっぱいに広がった塾のテキストでした。さすが都内の中学受験生といったところでしょうか。

(もちろん、ここ和白の方でも、中学受験に向けて頑張っている方はたくさんいると思います。)

大人になった僕でさえ「うわっ・・」となるのだから、小学生の生徒には大きな負担になっていることでしょう。さすが中学受験。話を聞いていると、教科と単元ごとに正答率などもしっかり管理していて、どこを徹底して学習する必要があるかなどをピックアップされてました。中学受験ともなると、親の協力がとてつもなく重要になってくるのは間違いありませんね。

親御さんは当然、お子さんの学習状況が心配でしょう。でも、それゆえに陥ってしまいがちなのが、完璧主義です。

・苦手分野があれば一刻も早くつぶさないといけない。

・点数が低いと思った単元は、特別講座をとっておかないといけない。

などなど。

全てを網羅的に学習しようとしてしまいます。もちろんこれは悪いことではありません。ですが、受験は合格すればOKです。決して満点を取りに行く必要はありません。

大切なのは、志望校の「ツボ」を押さえた戦略です。志望校の過去問を購入すれば、およそ過去5年間の傾向の分析もバッチリ知ることができます。その中で頻出の単元については、間違いなく対策が必要です。

・・・ですが、あまり出ない単元については、苦手分野であっても最悪対策は後回しで良いと思います。捨てる勇気も大事なのです!試験本番も同様です。解ける問題から確実に解いていき、分からない問題でうんうん悩むのは絶対にアウトです。僕らは100点ではなく、合格点を取りに行くだけです。それはせいぜい6、7割ではないでしょうか。

受験までの限られた時間で、必要なことから優先してやっていきましょう。それは必ずしも「苦手分野の対策」ではないはずです。点数を効率よく稼ぐには、

・試験に出やすく配点が高い分野

・勉強時間に対する実力向上が大きいと見込まれる分野

などを考慮し、合格点を超えるだけの戦略を練りましょう。

それでは。